突然ですが、あなたは本当に見込み客のことを知っていますか?
何かを販売するときに見込み客のことを知るのはとても重要です。
当たり前のことですが、見込み客は何が欲しいのかを知らなければ商品を売ることはできません。そして、なぜ欲しがっているのか知らなければ多くを売ることはできないでしょう。
だから見込み客をよく知って、その気持ちを理解する必要があるのです。それもあなたの目の前に見込み客その人が見えるくらいに。
それには見込み客の表面的なプロフィールだけでなく、見えづらい本音の部分も探っていきましょう。
これから見込み客の本音を探る2つの方法をお話します。これなら間違いなく、本人に直接聞く以上の情報を得られます。
目次
例えば、あなたが「ミスター鉄人」という、疲れた体に活力を取り戻せる、新しいハーブのサプリメントを販売しているとします。
もっと販売を伸ばしたいと思って顧客調査をしたところ、購入者の多くに共通するこんなプロフィールが浮かび上がってきました。あなたはこれから売り込む見込み客にもこのような傾向があるはずだと考えます。
顧客調査からわかる見込み客のプロフィール
「ミスター鉄人」購入者のプロフィール
「ミスター鉄人」の購入者は、精力的に活動する自立した男性で、健康管理に人一倍、気を配っている。できるだけ医者の世話にはなりたくないと考え、さまざまなハーブのサプリメントや健康関連商品、情報誌などを定期的に購入している。
性別:100% 男性
学歴:少なくとも85%以上が大卒以上
年齢:71%が40~49歳、17%が50~59歳、12%が60~69歳
収入:73%が年収600万円以上、52%が年収800万円以上、33%が年収1000万円以上、12%が年収1200万円以上
趣味:82%がゴルフをする、69%が月に1回以上コースに出ている、38%が月に2~3回コースに出ている、11%が月に4回以上コースに出ている
購入者に共通する考え:仕事だけが人生ではない。
趣味や家族にも全力を尽くして充実した生活を送りたい。そのための健康管理は大事だ。
経験上、ちょっと具合が悪いからといって医者に診てもらうとあちこち検査された挙句、大量の薬を処方されて終わりというパターンばかり。
そのほうが何かと都合がいいのだろう。
でも本当の健康は医者に頼らずに自分で管理すべきだ。
どうでしょうか?
あなたが「ミスター鉄人」を売り出す前に考えていた見込み客のイメージとほぼ同じかもしれませんね。
でもこれだけでは本当の見込み客を知ったことになりません。これに加えて、2つのアプローチで見込み客の本音を探っていきます。
方法1.あなたの売る商品やサービスを調べる
見込み客についての情報が最も多く潜んでいる場所の一つが、あなたの売ろうとしている商品やサービスそのものです。(そして多くの場合で見過ごされがちな場所でもあります、、)
もしあなたが金融商品を販売するのであれば、そのセールスメッセージのなかに見込み客に関するヒントや手がかりを見つけることができます。
例えば、「堅実に資産を増やしたいという現実主義のあなたに、、、」というセールスコピーが見込み客に刺さるのであれば、おそらく見込み客は経済的困窮というほどではないものの、十分な余裕もない所得層の人だということが推測できます。
「ミスター鉄人」の続きで言えば、ボトルに貼りつけられたラベルから、保存料を含まない、1日1錠の摂取で済むハーブのサプリメントであることがわかります。
さて、ここで見えてくる見込み客のイメージはどんなものでしょうか?
まず、見込み客が100%天然成分由来のサプリメントに関心があることがわかります。それから、1日1回で必要な栄養素をすべて摂取できることを好む人、つまり簡単に済ませたいと考えている忙しい人や面倒くさがりの人であることも推測できます。
さらにラベルを読んでいくとこんなこともわかってきました。
「ミスター鉄人には、前立腺を強化するノコギリヤシ・エキスが含まれています」と書いてあります。これで、見込み客は男性機能が気になっている可能性があることが考えられます。
こんな具合に商品やサービスの特徴から得られるベネフィットを考えると、見込み客の購買感情が見えるようになります。
さらに、、、
方法2.過去のプロモーションを分析する
顧客の購入心理を分析するには、実際に行ったその商品のプロモーションを検証するのが一番良い方法です。
というのも、そのプロモーションが成功したのはそこで使ったキャッチコピーやセールスメッセージが実際に見込み客の感情に訴えることに成功したからです。そして、成功したのであればそのパターンは繰り返し、何度も使えるということです。
複数回のプロモーションを行っているのであれば、もちろん、一番成功したやつを次のプロモーションでも使います。
さらに、ここからが重要なのですが成功しなかったプロモーションもしっかりと検証します。どうしてかというと、成功しないパターンと成功したパターンを比較することで成功の要素(と失敗の要素)をあぶり出すことができるからです。
例えば、「ミスター鉄人」で見込み客に向けてこんなセールスメッセージを発信したとします。
成功したプロモーション例
あなたの知らない、健康寿命を縮める衝撃の事実とは・・・
精力的に活動されたいあなたへ
これからお話することについて、あなたはどう思われるでしょうか?
「1回の診察で4つ以上の処方箋を出さない病院の85%は赤字経営の危機に瀕している」
これはある医療コンサルタントが昨年1年間で行った、全国の病院経営の実態調査からの抜粋です。
さらに、ある病院関係者のインサイダー情報によると「病院の方針として、各医師は1回の診察で最低4種類以上の薬を処方することになっている」
これを聞いて、あなたはどう思われるでしょうか?
これは、あなたの健康の味方であるはずの病院と医師があなたに知ってほしくない事実なのです。
実際に、病院経営は度重なる医療報酬制度の見直しにより、質の良い医療の提供だけでやっていける、そんな単純な話ではなくなってきました。経営側にとって安定した収益源を求めるのはごく自然なことになります。
その貧乏くじを引くのは誰になると思いますか?
これは今までで一番成功したプロモーションであり、「ミスター鉄人」購入者のプロフィールにも反映されていますよね。
顧客の考え方として、「大量の薬を処方されて終わり」という病院と医者に対する不信感がはっきりと述べられています。つまり健康に対する不安に訴えかけているのです。
自分の健康を医者任せにしてしまうとかえって健康被害を被る可能性があることを言っています。
そのほかにどんなことがわかるでしょうか?
「貧乏くじを引かされる」顧客のプライドはどうでしょうか。
仕事にもプライベートにも精力的に取り組んでいて、充実した生活を送っている人は自尊心が高いことが考えられます。このことは一般的な平均年収以上に稼いでいる事実にも裏付けられます。
では次に、失敗したプロモーションを検証してみます。
失敗したプロモーション例
健康が一番! 100%天然成分であなた本来の活力を取り戻そう!!
精力的に活動されたいあなたへ
1日1個のニンニクを食べていますか?
もしそうなら、あなたは1日4種類の化学農薬を体内に吸収していることになります。
そうです。農薬を食べているのです。
安定供給するために、多くの農作物には程度の差こそあれ農薬が使われているのは紛れもない事実です。
スタミナ源となるはずが反対にスタミナを奪われていると聞いたら、ニンニクに対する考えが少しは変わりますよね。
でも、体を自然の状態に戻せる方法があったとしたらどうでしょうか?
このプロモーションでは反応がほとんど取れませんでした。
そこで、この2つの成功例と失敗例を比べることで、とても重要なことが判明します。
商品の強みの一つとして考えられていたのとは逆に、顧客はミスター鉄人の「100%天然成分」にはこだわっていなかったのです。
つまり、ミスター鉄人を買う人はこの商品が保存料を使っていない100%天然成分由来のサプリメントだから買うのではなく、自分を薬漬けにする病院や医者が信用できず、自分の健康を自分で管理するための解決策として買っているということがわかります。
もし失敗したプロモーションを分析しなければ、、、
もし成功例と失敗例を比較しなければ、、、
見込み客像について間違った推測をして、保存料不使用を強みとしたプロモーションを今後も繰り返してしまったかもしれません。
あなたの見込み客は「目の前」に見えるか?
単なる顧客調査だけでなく、
- 商品・サービスの特徴と顧客のベネフィットを理解する(あなたの売る商品やサービスを調べる)
- 成功と失敗を比較する(過去のプロモーションを分析する)
で、よりリアルな見込み客が見えてきました。
そう。これがペルソナ設定です。
「あなたの本当の見込み客は経済的な余裕のある40歳以上の男性。健康的で活動的な生活を送っている。基本的に、医者の言うことを鵜呑みにするのでなく自分の健康は自分で守っていきたいという信念を持っている。過去のプロモーションでは、「不安」と「プライド」に訴求したセールスメッセージに反応した履歴がある」
どうでしょうか?
かなりリアルな人物像になってきたと思いませんか?
実際の顧客に聞いたとしても、ここまでのことは教えてもらえないのではないでしょうか?
見込み客が「目の前」に見えるくらいまでリアルにイメージできれば、どんなプロモーションも成功間違いなしです。
まとめ
何かを販売するときに見込み客のことを知るのはとても重要です。
人は感情で買い、理屈で正当化する
この言葉の通り、実際の購入は感情によるものだとしても、人は理屈で体裁を整えてしまいがちです。すると、見込み客の本当の姿が見えづらくなってしまうのです。
だから、多くを売るためには表面的なプロフィールだけでなく、購入者の本音を探っていきましょう。それがまだ見ぬ見込み客にも共通してきます。
それこそ、あなたの「目の前」にいるかのように見込み客をイメージできるくらいに、です。
【無料レポート】「インターネット集客の教科書」
そんな怒りにも似た気持ちで、私はこのレポートを書きました。
いつも思うのは、 「インターネットを使えばもっと簡単にできるのに」ということ。
事実、見込み客だけでなく取引先や従業員まで、あなたのビジネスに関係 するすべての人をもっと簡単に集めることができます。それもあまりお金 をかけずに、です。
インターネットを使えば資金力のある大企業とだって戦えます。
というよりも、インターネットを使わないと勝負になりません。 潤沢な資金のある大企業があなたのテリトリーに攻め込んできら、まず 太刀打ちできないでしょう。