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なぜ飲食店がメニューをテキストで「見える化」しなければいけないのか?

なぜ飲食店がメニューをテキストで「見える化」しなければいけないのか?

もしあなたが飲食店のオーナーシェフであれば、提供する食事やドリンク以上にメニューの「見せ方」に気を使わなくてはいけません。

どうしてかというと、メニューの見せ方しだいで来店欲求も店内でのオーダー状況も変わってくるからです。

メニューの見せ方で決まる飲食店の評価

「何を大げさな!」

ひょっとしたら、あなたはそう思われたかもしれません。

でも、決して大げさではありません。

飲食店はメニューの見せ方しだいで料理が美味しくなったり、コスパが高いとか低いとか評価されます。それどころか、見せ方がマズイとせっかくの来店の機会すら逃すことになりかねません。

それではあなたがどれほど腕の良い料理人でどんなに良い食材を使っていても意味がありませんよね?

大事なことなのでもう一度言います。

あなたがオーナーシェフであれば、提供する食事やドリンク以上にメニューの見せ方に気を使わなくてはいけません。

これからその理由をお話します。

どれだけメニューを想像できるかで味が変わる

行動経済学の専門家であるダン・アリエリーはこのように言っています。

前もっておいしそうだと信じたときは、たいてい、やはりおいしいということになり、まずそうだと思ったときは、やはりまずいということになる。

ダン・アリエリー著『予想どおりに不合理』より

どういうことかと言うと、私たちは物事において知識が先にくるか後にくるかによって受け止め方が違ってくるということです。

そして飲食においては、前もって何を食べるのか、何を飲むのかの知識があるとその受け止め方、経験の質が変わります。

言い換えるとメニューの詳しい情報を提供することでお客様の期待値が変わり、経験の質を高めることができるということです。経験の質が高くなれば満足度は高くなり、メニューやお店に対しての評価が高くなります。

テキストで「見える化」してお客様のベネフィットをアピールする

予測は生活のほとんどすべての側面に影響をおよぼす可能性がある。

娘の結婚式のために、仕出し料理を頼まなければならないとしよう。ジョセフィンズ・ケータリングは、”おいしいアジア風ジンジャーチキン””カラマタオリーブとフェタチーズを使った風味豊かなギリシャサラダ”が自慢だ。

カリナリー・センセーションという仕出し屋には、”肉汁たっぷりの有機鶏の胸肉をじっくりローストし、メルローのデミグラスソースをかけてハーブ味のイスラエル風クスクスに寝かせたローストチキン”や、”新鮮なローマ・チェリートマトとしゃきしゃきの緑の野菜に、温めた円形シェーブルチーズとフルーティーなラズベリー風味のヴィネグレットを添えたサラダ”がある。

カリナリー・センセーションの料理がジョセフィンズ・ケータリングよりおいしいかどうかを知る方法はないが、説明が詳しいというだけで、単なるトマトと山羊乳チーズのサラダよりすばらしいものを予測してしまう。そのため、わたしたちがカリナリー・センセーションの料理に舌鼓を打つ可能性もそれだけ高い。

ダン・アリエリー著『予想どおりに不合理』より

飲食店のメニューでビジュアル(写真)はよく使われますが、テキスト(文字情報)が使われるのはメニュー名と価格くらいではないでしょうか? それか少し頑張って、メニューの特徴を伝えているくらいです。

味とサービスが同じで期待値も均一化した飲食店チェーンならそれでもいいかもしれませんが、しっかり競合と差別化したいのであればビジュアル(写真)に加えて、メニューをテキスト(文字情報)で詳しく「見える化」したほうがお客様の得るベネフィット(メリット)が伝わります。

なぜ飲食店がメニューをテキストで「見える化」しなければいけないのか?

「見える化」してお客様の得るベネフィットを伝えることが大事だと伝えました。

では次に、「見える化」しないことのリスクを紹介します。

①ペプシ・チャレンジ

あなたは「ペプシ・チャレンジ」というキャンペーンを覚えていますか?

少し古い話ですが、1975年頃のアメリカで流行ったキャンペーンで、日本でも1980年代に行われました。一般の消費者がコカ・コーラとペプシコーラを飲み比べて、どちらが美味しいかを答えるものです。

ブラインドテストの結果、多くの消費者はペプシのほうが美味しいと答えました。ところがブランド名を見せて飲み比べると、多くの人がコカコーラのほうが美味しいと答えたのです。

つまり、「コーラは味覚よりもブランドネームで選ぶ傾向にある」ということが証明されたのです。

②芸能人格付けチェック!

このテレビ番組はご存知の方も多いはず。

毎年、お正月に放送されるテレビ番組で一流とされる芸能人がモノの価値を正しく評価するという企画です。

いくつかのテーマがあって飲食に関しては、

  • 一本100万円の最高級ワインと5000円程度のテーブルワインを飲み比べる
  • 和食・フレンチ・中華などミシュラン常連の超有名店などから、超一流の技で調理された最高級食材の味とフェイク食材の味を食べ分ける
  • ブランド黒毛和牛とスーパーで売っている牛肉をステーキに焼いて違いを食べ分ける

が取り上げられ、普段から高級な食材を食べ慣れている一流芸能人の味覚をテストします。

でもこれ、すべて正解しているのはGACKTだけですよね。あとの芸能人はほとんど間違える。普段から高級な食材を食べている人でも見事に間違える。このことから分かるのは、人は情報のない中では食べ物の価値を正しく評価できないということです。

③ワインは味よりも値段?

多くの人に知られていますが、ワインの味と値段は比例しないということがさまざまな心理学実験からも明らかになっています。

たとえば、カリフォルニア工科大学の心理経済学者たちが行った実験によると、

被験者20人が、小売価格でしか区別の付かない5本のカベルネ・ソーヴィニヨンを試飲した。被験者はfMRI(機能的磁気共鳴画像)装置のなかに入れられ、プラスチックのチューブからワインを飲まされた。被験者の脳がそれぞれのワインにどう反応したかを見るためだ。

5本の値段は5〜90ドルだった。被験者には、5本はすべて異なるワインだと伝えていたが、実際はそうではなく、全部で3種類しかなかった。すなわち、同じワインを二度飲む場合も出てくるわけだが、値段のラベルはすべて異なっていた。

驚くことではないが、被験者たちは常に、「より高いワイン」のほうがおいしいと評価した。彼らは10ドルのワインより90ドルのワインを好み、5ドルの安物より45ドルのカベルネをはるかに高く評価した。

試飲中は、さまざまな脳の領域が活性化したが、ワインそのものではなく、ワインの値段に反応したとみられる領域は1つだけだった。それは眼窩前頭皮質だ。前頭前皮質の下位領域にあたるこの部分は、総じて、より「高額なワイン」を飲んだときほど活動量が増大した。この領域の活動は試飲者の好みに影響を与え、その結果、たとえ実際には同じワインでも、「90ドル」のカベルネは「35ドル」のカベルネよりおいしく感じられたと、研究チームは考えている。

引用:『一流のプロは「感情脳」で決断する』より

ほかにも、心理学者のリチャード・ワイズマンが行った実験によると、

地元のスーパーマーケットで、5ドルのボルドーから50ドルのシャンパンまでさまざまなワインを入手し、被験者に、どのワインが一番高いかと思うか、尋ねてみた。

すべての試飲テストは二重盲検法で行なわれ、実験者も被験者も実際の価格については知らなかった。

その結果、600人強の被験者のうち、より高価なワインを選ぶことに成功したのは53%に過ぎなかった。これは偶然レベルの確率だ。

赤ワインを選ぶ実験では、偶然のレベルさえ下回った。特にボルドーは正答率が低く、被験者の過半数にあたる61%が、安いワインのほうを高価なワインだと答えた

*ちなみに、リチャード・ワイズマンは日本ではあまり知られていませんが20代の頃はプロのマジシャンとして世界的に活躍していたり、超常現象の研究でも世界的に知られている人です。

ここではカリフォルニア工科大学とリチャード・ワイズマンが行った2つのワイン実験を引用しましたが、そのほかにも多くのブラインドテストが行われ、ワインの味と値段は比例しないということが証明されています。

これらのことから分かるのは、価格という基準がワインの評価(味)に影響するということです。

知識ナシの「クチコミ」が一人歩きするリスク

知識ナシのリスクとして紹介してきた「ペプシ・チャレンジ」、「芸能人格付けチェック!」、「ワインは味より値段?」のケースでは、後で正しい情報が与えられますが、あなたのお店の場合はどうでしょうか?

もし、知識ナシの、お客様の主観だけの情報や評価が「クチコミ」として一人歩きしているのであれば気をつけた方がいいかもしれません。

「クチコミ」は多くのビジネスにおいて、最も優れたセールスマンであり多くのお客様を連れてくる力を持ちます。そのセールスマンが誤った営業活動をしないためにも店側が正しいメニュー情報を発信して、お客様の知識を補完したほうがいいでしょう。

ビジュアルで見せてテキストでも説明する

大事なことなのでもう一度、ダン・アリエリーから引用しますが、

予測は生活のほとんどすべての側面に影響をおよぼす可能性がある。

娘の結婚式のために、仕出し料理を頼まなければならないとしよう。ジョセフィンズ・ケータリングは、”おいしいアジア風ジンジャーチキン””カラマタオリーブとフェタチーズを使った風味豊かなギリシャサラダ”が自慢だ。

カリナリー・センセーションという仕出し屋には、”肉汁たっぷりの有機鶏の胸肉をじっくりローストし、メルローのデミグラスソースをかけてハーブ味のイスラエル風クスクスに寝かせたローストチキン”や、”新鮮なローマ・チェリートマトとしゃきしゃきの緑の野菜に、温めた円形シェーブルチーズとフルーティーなラズベリー風味のヴィネグレットを添えたサラダ”がある。

カリナリー・センセーションの料理がジョセフィンズ・ケータリングよりおいしいかどうかを知る方法はないが、説明が詳しいというだけで、単なるトマトと山羊乳チーズのサラダよりすばらしいものを予測してしまう。そのため、わたしたちがカリナリー・センセーションの料理に舌鼓を打つ可能性もそれだけ高い。

やはり、飲食店がメニュー情報を伝えるときにはビジュアル(写真)に加えてテキスト(文字情報)でメニューを「見える化」して美味しい理由やそれをお客様に食べてもらいたい理由など、お客様が得るベネフィットをしっかりと伝えた方が良さそうです。

まとめ

消費者は何をするにしても、とことん情報を集めて、じっくり考えて、自分が納得してからでないと行動を起こさない、そんな時代です。

もしあなたが飲食店のオーナーシェフであれば、提供する食事やドリンク以上にメニューの見せ方に気を使わなくてはいけません。

正しく伝えて、正しく評価してもらえれば、腕や食材に自信アリの飲食店ほど新規来店やリピートにつながり、商売繁盛は間違いなしだと思いませんか?

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