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ビジネスマップの本質。なぜ経営者の示す地図にはコンセプトが必要なのか?

【社長の仕事】なぜ経営者の示す地図(ビジネスマップ)にはコンセプトが必要なのか

あなたのビジネスにはコンセプトの入った地図(ビジネスマップ)がありますか?

そして、その地図はすべての関係者に共有されていますか?

道すじのしっかりと示された地図であれば、ゴールを信じて前に進むことができるし、もし障害にぶつかって迂回することがあったとしても結局は元のコースに戻り、同じゴールを目指すことができます。

今日は、そんなビジネスマップの必要性についてシェアします。

聞いてください。

雪崩に遭遇した登山隊の話

雪崩に遭遇した登山隊の話

ある登山隊がピレネー山脈を登山中に雪崩に遭遇しました。

雪崩に巻き込まれた隊員たちは一時的に気を失ってしまい、意識が戻ったときには、背負っていた荷物のほとんどが失われていることに気がつきました。

基本的な装備は雪崩にもっていかれ、みんな必死に自分のポケットの中に何が残っているか探してみるのですが、ろくなものがありません。

食料もチョコレートなどの非常食がほんの少し。

そして最悪なことにはコンパスもなくなっていました。

「どうやって山を下りればいいんだ?」

もうオレたちは生きて帰れない、と隊員たちは愕然としました。

「誰か助けてくれ、、、」

 

ところが、ある隊員のポケットから一枚の地図が出てきました。

その地図を見ているうちに、しだいに元気が湧いてきました。

こういうふうに尾根が走っていて、周囲の地形がこうなっている。ということは、オレたちがいるのはこの辺りではないか。

今、太陽がこっちから出ている。ということは、こちらのほうが東ではないか。

ということは、こう行けば下山できるのではないか、、、

みんな必死になって地図の上に道をつけるという作業を始めました。

そして下山の過程ではさまざまなトラブルやアクシデントがありましたが、登山隊は地図の上につけた道を信じて、それを頼りに困難を一つひとつ乗り越え、奇跡的に下山することができました。

めでたし、めでたし、、、

という話です。

つまり、地図につけた道すじを信じ、全員で困難を乗り越えながらゴールに到達できたわけです。

この話の教訓は、ビジネスだって地図、つまりビジネスマップが重要。関係者全員でゴールと、そこに到達するまでの道すじを共有するのが大事だよね、、、と。

雪崩に遭遇した登山隊の話(続き)

雪崩に遭遇した登山隊の話(続き)

ところがこれで終わりではありません。

この話にはオチがあります。

雪崩の情報は麓にも届いていました。

この登山隊が遭難したと考えた麓の人々は救助隊を組織します。

しかし、ヘリコプターで上空からの緊急捜索でも見つかりません。

無線機に何度呼びかけても、応答がありません。

状況から考えて登山隊の生還は絶望的だと誰もがあきらめていました。

ところが、そこに登山隊が生きて戻ってきたのです。

麓にいた誰もが自分の目を疑いました。

疲れ切って、やつれてはいるものの、全員無事です。

 

驚いた救助隊の人は、登山隊のリーダーに「あの状況で、いったいどうやって戻ってこられたのですか?」と尋ねました。

するとリーダーは一枚の地図を取り出して答えました。

「この地図のおかげで助かりました」

救助隊員は笑って、言いました。

「そんなバカな。だってこれはアルプスの地図じゃないですか、、、」

驚いた登山隊のリーダーが自分たちが道すじをつけた地図を改めてよく見ると、それは実はピレネーではなくアルプスの地図だった、というのです。

私たちは不確実を進んでいく

ビジネスにおいて、絶対に成功が保証されているような確実な未来などありませんよね。

間違いなく言えるのは、未来は不確実でトラブルやアクシデントの連続だということです。

たとえ、どんなにしっかりとマーケットをリサーチし、競合を分析してビジネスを展開したとしても、つねに状況は変化し続けます。

最初につけた一本の道すじをしっかり進んでいけば必ずゴールに到達するわけではないのです。状況が変われば、いろいろな道が現れます。

ここで言いたいのは、ビジネスのコンセプトに沿った道すじであれば進んでいく途中でトラブルやアクシデントなどが発生して、立ち止まったり、迂回したとしても最初の道すじに戻ってゴールを目指すことができるということです。

とくに複数の人間でビジネスを進めているときほど、全員が同じ方向を向いているのとそうでないのとでは大きく違ってきます。

だから少なくとも、道を進むときに地図は必要なのです。あるいは全員が信じられる地図があるかないかの問題とも言えます。

結局のところ、未来は不確実だけれども、私たちはやることを定め、この道すじで進んでいこうという明確な意思をもつ、これがビジネスです。

サウスウェスト航空のビジネスマップ

サウスウェスト航空

あなたが勉強熱心な経営者であったり、マーケティングの担当者であればサウスウェスト航空は馴染みのある企業かもしれません。

サウスウェスト航空は、小規模空港間の直行便や15分ターンに代表される徹底したコスト優位の経営戦略でとても有名な企業です。経営やマーケティングの教科書で成功企業の事例として取り上げられることが多いのですが、そのシンプルな理由は経営環境の厳しい航空業界において、ほとんど唯一といっていいほど、好業績を維持しているからです。

そんな優良企業の超お手本のようなサウスウェスト航空ですが、事業開始当初は企業生命を脅かすような雪崩の連続でした。

でもコンセプトの入った地図を持ち、ブレずに進み続けたことで超優良企業となりました。

サウスウェスト航空の始まりは1967年に州内の運航便の事業申請をテキサス州に提出したところから。

でも当時、アメリカの民間旅客航空業界では、新規参入企業が最初から州を横断する運航便を飛ばすことは連邦政府の規制によって不可能でした。

つまり、サウスウェスト航空が航空業界に参入するに短距離便を飛ばすしか手がなかったわけです。

儲けの薄い短距離便への参入。それでも既存の大手航空会社は猛反発して、参入が認可された翌日には複数の航空会社が認可の取り消しを求めて裁判を起こします。

結果的にサウスウェスト航空は最初の裁判で負けてしまいます。その後の裁判でも争いましたが、なかなか思うように話が進まず、参入するまでに多くの時間とお金を費やす羽目になりました。

そして、ようやく最初の便を飛ばすことができたのは、申請から8年以上も経過した1976年のことになります。

長引く裁判でどんどん資本は減っていき、当初4機用意していたボーイング737も1機売却しなければならないほど経営状況も悪化してしまいます。

それだけではありません。

サウスウェスト航空は参入当初からダラスのラブフィールド空港を拠点にする計画でしたが、裁判が長期化する間に状況が変わります。

サウスウェスト航空が就航できないでいた1974年に大規模な国際ハブ空港のダラス・フォートワース空港が新設されることになったのです。

これは当時、最新の設備を用意した全米でも最大の敷地面積を誇る空港でした。既存の大手空港会社はラブフィールド空港から撤退し、フォートワース空港に移ります。

こうなるとラブフィールド空港は閑散としてしまいます。でもサウスウェスト航空はラブフィールド空港に残りました。

なぜなら、小さなラブフィールド空港と比べて、大規模な国際空港のフォートワースは空港使用料が格段に高くなったので、経営状態の悪化していたサウスウェスト航空ではラブフィールド空港に残らざるを得なかったからです。

でも、このことが結果的に、そして決定的に、コストを抑えた格安航空会社として成長するというサウスウェスト航空のビジネスマップにピタリとはまり、今日の超優良企業への道を歩み始めることになったのです。

ここで言いたいのは、どんなにしっかりと準備を重ねてビジネスをスタートさせても、つねに変化を続けるマーケットではそれほど役に立たないということです。

雪崩に遭遇した登山隊とサウスウェスト航空の共通点

雪崩に遭遇した登山隊とサウスウェスト航空にはいくつかの共通点があります。

一つ目は、人命や企業生命といった命に関わるような困難に遭遇していること。

二つ目に、最初から正しいゴールに導いてくれる完成された地図を持っていたわけではないこと。

三つ目に、ゴールに到達する道すじとして豊富な選択肢の中、合理的な判断をしてきたわけではないこと、つまり「その状況でのベストな選択をし、前に進むしかなかった」ことです。

そうなると「じゃあ、事前に計画を立てる必要はないのか?」「行き当たりばったりでもゴールに到達できるのか?」などと言われてしまいそうですが、決してそういうわけではありません。

大事なのは「コンセプトの入った地図をそのビジネスに関わるすべての人間が持つこと」、そしてアサインしたら「ひたすら信じて進むこと」です。

雪崩に遭遇した登山隊であれば、地形を確認したり、太陽の出る方向から方角を定めてゴールを目指す。これがコンセプトにあたります。(コンセプトというよりは登山の原理原則といったほうが合っているかもしれませんね)

サウスウェスト航空であれば徹底したコストカットで格安航空会社を目指す。

そして地図の示すとおりに、ひたすら信じて前に進む。

まとめ

あなたはこの話を聞いてどう思いましたか?

「自分のビジネスには当てはまらない」

ひょっとしてそう思いましたか?

確かに、雪山登山や航空業界はあまり身近ではないかもしれません。

でも、コンセプトを地図に落とし込んで関係者に示していく。そのほうが単にゴールだけを定めて行き当たりばったりで対応するよりも、間違いなくあなたのビジネスはあなたが考えている方向へ向かいます。

もう一度あなたに問います。

あなたのビジネスにはコンセプトの入った地図(ビジネスマップ)がありますか?

そして、その地図はあなたの関係者すべてに共有されていますか?

 

引用:『ストーリーとしての競争戦略』楠木健/東洋経済

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