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リストマーケティングで顧客価値の最大化。あなたが持つのは顧客リストか、それともただの名簿か?

火事が起きたとき、江戸商人が最優先させたのは顧客台帳

「江戸商人は火事が起きたとき、真っ先に顧客台帳を井戸に投げ込んだ」

ひょっとしたら、あなたも聞いたことがあるかもしれませんね。

江戸時代の商人は火事が起きたとき、火を消すよりも何よりも顧客台帳を優先させたのです。

なぜ顧客台帳を優先させたのだと思いますか?

じつは店舗経営者や小規模ビジネスのオーナーたちは、顧客リストを作っていない、もしくは顧客リストを使っていない、ということがわかっています。(あなたの場合はどうですか?)

  • 忙しくて時間がない、、、
  • やり方がわからない、、、
  • 大変そう、なんか面倒だ、、、

など、理由はいろいろあります。でも、はっきり言って顧客リストをちゃんと使えば集客の悩みなんて一発で吹き飛びます!

使わないのはホントにもったいない、、、

というわけで、これからリストマーケティングの取り組みが不足している人に向けて、もう一度、顧客リストの価値を説明していきます。

顧客リストの価値とは

冒頭の例でいうと、江戸商人は顧客台帳を何より優先させました。

どうしてかと言うと、もし火事でお店やお金を失ってしまっても顧客台帳があれば、どこへ売り込めば良いのかわかるので、すぐに商売を立て直すことができるからです。

反対にお金や商品があっても売り先がわからなければ、お金をつくることができず、商売の立て直しも思うようにいかないでしょう。

つまり、お得意先を作ることから始めるよりもすでにお得意先のいるところに売り込む。このほうがはるかに商売の成長が早いことを江戸商人は知っていたわけです。

ちなみに、当時は今では考えられないほど火事が起こりやすく、あっという間に地域一帯を丸焼けにしてしまう、恐ろしいものでした。

だから火事になればすぐに顧客台帳を井戸へ投げ込む。これが当たり前の習慣になっていたようです。

水に濡れても台帳の文字が消えないように、こんにゃくノリで加工しておく。そんな手間をかけてまで、何よりも顧客台帳を大事にしていました。

もちろん、顧客が大事なのは現代の商売でも同じですよね?

そう。昔から顧客リストはビジネスをするうえで最大の資産なのです。

あなたも私も顧客リストを作るためにビジネスをしているといっても過言ではありません。

ではこれから、もう少し具体的に顧客リストのもつ価値を見ていきます。

集客コストでみる顧客リストの価値

新規集客の場合

ビジネスをするうえで一番労力がかかるのは新規顧客の獲得です。

一般的に飲食店や美容室などの店舗ビジネスであれば、初めての来店で新規客の集客コスト(広告宣伝費など)はトントンか、ちょっともう儲かるくらい。2回目以降から儲けが出るとか、そんな感じですよね?

定期的に届く健康補助食品やサプリメントのような通販ビジネスだと、3ヶ月とか半年以上の契約でやっと利益に転換する、といった具合です。

どの業界でも新規客の集客は初期投資にものすごくコストがかかっています。それほどまでして顧客を獲得したいのはLTV(顧客生涯価値)を考えているからです。

※LTV(Life Time Value)についてはこちらの記事を参考にしてください。

LTV(Life Time Value)とは

あなたは新規客の集客に、

  • どれだけのお金をかけて、宣伝広告していますか?
  • どれだけの手間をかけて、集客のアイデアを練ったり、企画を立てていますか?
  • どれだけの労力をかけて、テレアポやチラシ配り、訪問営業していますか?をしていますか?

そして、

  • 何回来店してもらえれば
  • 何回買ってもらえれば、
  • どれくらいの期間の契約を取れば

集客コストを回収して利益を出すことができますか?

集客にはお金、手間、マンパワーのいずれか、またはすべてを使っています。

  • お金=金銭的コスト
  • 手間=時間的コスト
  • マンパワー=人的コスト

当たり前ですが、これはすべてコストです。

1ステップで売るのか、それとも2ステップで売るのかにもよりますが、多くのコストをかけて、ようやく見込み客を作り出します。そして、来店や契約につなげて、やっと1件の顧客獲得となるのです。

顧客集客の場合

次は顧客を集客する場合ですが、顧客であれば、あなたの扱っている商品やサービスを経験しています。だとすると、あなたの商品やサービスをイチから知ってもらう必要はありません。だから、認知してもらうための宣伝広告(コスト)がいらないということになります。

基本的に、顧客をもつということは顧客がどんな価値を求めているかを理解しているということです。少なくとも、商品の購入履歴やサービスの利用履歴から、過去に顧客が求めた価値が分かります。

ということは、求めている人に求められているものを売り込めるわけです。つまり、もう一度、あなたの扱っている商品やサービスを売り込めば顧客から良い反応が得られる可能性が高いということです。顧客に何をしたら喜ばれるのか、もっと満足度を高めるためにステップアップした提案もできるはずです。

その売り込みには、もちろん顧客リストを使います。

顧客リストに向けて、電話、Eメール、ダイレクトメールなど個別の売り込み手段は多くあります。不特定多数に向けて、見てもらえるかわからない多くの広告を出すよりも、はるかに効果的で、集客コストを抑えられると思いませんか?

例えば、あなたがフレンチのオーナーシェフだとします。

顧客の誕生日や住所を知っていれば、バースデーカードとあなたのレストランで使える特別なクーポンを送ることができますよね?

顧客であれば、あなた(の店)を知っているので安心して誕生日を祝える店として選ばれる確率も高くなります。(お客様の目線でみれば重要なイベントほど新規開拓の冒険は避けるか、十分なリサーチをして選びます。失敗したくはないですからね)

あなたが美容室のオーナーであれば、定期的なコミュニケーションとして手書きのレターを送るのが最も有効かもしれません。

ハガキ代52円とちょっとしたメッセージを書く手間だけで来店につながればとても費用対効果の高い施策になります。

1通送っただけでは効果が出ないけど、ひょっとしたら3通目で効果が出るかもしれません。一般的には3ステップレターにすると、顧客の反応率が2倍になります。それでも一人あたりのハガキ代はたったの156円です。

ハガキやEメールに来店促進のための割引クーポンや無料プレゼントをつけるのも効果的のある定番のテクニックです。

来店から得られる売上や、リピートにつながる可能性を考えれば新規客の獲得よりもはるかにコストを抑えた集客施策です。

売上安定化からみる顧客リストの価値

待ちの営業では毎月、安定した売上が確保できるか心配ですよね? (お客さんにあなたのビジネスを経営させているようなものです)

きっと来る。今日はたくさんのお客さんが来る。(はずだ!)

なんて、祈りの商売はやらないはずです、、

では売上を安定させるにはどうしたらいいのか?

そうです。顧客リストです。

新規客と顧客の大きな違いは、売上に直結する連絡先をもっているか、いないかです。

もし、あなたのお店が駅前の一等地で新規来店に恵まれていたとしても、売上の基礎を作るのは顧客リストです。なぜなら、名前やメールアドレスなどの連絡先を知っていれば、継続的にお店に呼び込むことができるからです。

仮に、あなたがフレンチのオーナーシェフだとします。

きっと誕生日イベントのほかにもクリスマスディナーや、春・夏・秋・冬を楽しめる季節メニューなどを用意していると思います。

来店のきっかけは多ければ多いほどいいですからね。

歓送迎会や暑気払いに忘年会、新年会と、団体利用が見込めるイベントも企画しているかもしれません。

これらのイベントが成功するか、しないかを左右するのも顧客リスト。

もし、1,000名のリストがあって、誕生日をきっかけとした呼び込みを月に83件(1,000名÷12か月)行い、反応が10%だとしても毎月約8人の顧客が見込めます。(顧客との関係性で反応率はいくらでも上げられますよ、、)

それに誕生日祝いの食事であれば、少なくとも2人での利用が見込まれて、単価も高めになるはずです。(誕生日は外食する大きな理由の一つ。それに、ひとりでレストランに祝いに来る人はあまりいませんよね?)

1,000名のリストのうちの10%が年に2回、ふたりで来店して、客単価が15,000円だとしても300万円の売上です。

あなたが違うタイプの店舗ビジネスをしているのであれば、これらをあなたのビジネスに当てはめて、リスト数や反応率、客単価で計算してみて下さい。

これがあなたのリストがもたらす売上見込になります。

来店する理由をしっかりと示せば、何回でも自然な感じで顧客を呼び込むことができます。割引クーポンや無料プレゼントなどの特典をつけると反応率が良くなります。(きっとあなたもご存知のテクニックでしたよね?)

このように売り込む先があること、つまり、顧客リストに売り込むことは、売上の安定化をはかるうえで最も有効な施策なのです。

まとめ

あなたの持っているのは顧客リストか、それともただの名簿なのか?

顧客リストは集客コストを抑えて売上に直結する、ビジネスをするうえでの最大の資産です。

あなたが自信をもって商品やサービスを扱っているのであれば、顧客リストを徹底的に攻めれば必ず売上につながります。もし売上につながらないなら、内容、回数、手段など、顧客へのアプローチを見直してみて下さい。問題点ごとに少しずつブラッシュアップすることで反応率を改善していくことができます。

集客において、その店の真価が問われる、2回目の来店誘致が一番難しく、3回目以降は顧客の信頼性が高まるので割と簡単に来店につなげられる、といわれています。

お客様のひらめきを頼りにあなたを思い出してもらうのでなく、あなたから売り込めるのも顧客リストがあればこそです。

大事なことなので最後にもう一度言います。

顧客リストはビジネスの最大の資産、です。

 

※こちらの記事も合わせてお読みいただくと理解が深まります。

リストマーケティングの本質とは? 顧客リストを使うメリットとデメリット。

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