市場におけるポジショニングとは、消費者(お客様)に対してあなたのビジネス(商売)の立ち位置(ポジション)を示すことです。
あなたが目指しているポジションと、消費者があなたに期待しているポジションにギャップがあると集客や販売に大きく影響します。
成功している事業や企業は、消費者の期待どおりに明確なポジショニングを示していて、そこから大きく外れることはほとんどしません。仮にあったとしても、とても慎重にポジションの移行を試みています。
ここではポジショニングの事例と重要な考え方についてお話します。
ポジショニングの成功事例
たとえば、Appleは革新的であり、魅力的なデザインのプロダクト(製品)を提供するというポジショニングです。Appleより優れたパソコンやスマートフォンなどを提供するメーカーは数多くありますが、Appleの熱狂的なファン・ユーザーの頭の中には、Apple製品を持つことは「スマートでかっこいい」というイメージが強く植え付けられています。
日本では浸透しませんでしたが、海外では「I’m a Mac」というキャンペーンを展開して、「Macを持つ人はスマートで洗練されている」というポジションを作る戦略が取られ、強い印象を残しました。
日本では「いきなり!ステーキ」が成功の事例です。
2013年に1号店がオープンしましたが、「立ち食い、低価格、本格ステーキ」というポジショニングが成功し、2016年には100号店がオープンするほど急成長しています。
ほかのステーキハウスとは一線を画す、「成型肉を使っていない本格ステーキを低価格で提供するが、原価率の高さを立ち食いスタイルで回転率を上げてカバーする」という独自のポジションが市場(消費者)に浸透して成功した事例です。
また、業界における棲み分けの例として、「スピード・低価格」が売りのマクドナルドに対して、「食材の安心感・高級感」のモスバーガーといったケースがあります。分かり易く、両者のポジションが確立されており、消費者へ伝えたい価値・メッセージが届いています。
ポジショニングの失敗事例
反対に、失敗した事例としては(失敗と断じるには、まだまだ十分な検証が必要ですが)、家具販売大手の(株)大塚家具ですが、ポジショニングを巡ってお家騒動に発展したのは記憶に新しいところです。
もともとは、創業者が始めた、会員制の高級家具販売というポジショニングで1990年代から2000年代にかけて成功を収めた会社でしたが、近年のニトリやイケアなど新興勢力の台頭などで業績低迷していたことから、後任社長が経営方針を今までと正反対のカジュアル路線に転換したことで迷走しています。
カジュアル路線に身を投じたことで、今まで築き上げてきたポジションでの優位性が薄れ、消費者の大塚家具に対する認識がぼやけてしまったのです。
市場における正しいポジショニングとは
成功例、失敗例から分かることは、自社の提供する商品やサービスの価値と、お客様がその企業に求める期待がピタリと合って、そして、それが独自性の強いものであれば成功する可能性が高いということです。
もし、Appleがハイスペックや低価格を売りにして、サムスン(Samsung)やファーウェイ(華為技術)と競い合ったら?(日本と違い、海外でのAppleは富裕層向けの製品で、所有することがステータスである)
いきなり!ステーキが、着席スタイルで高価格帯のステーキハウスだったら?
大塚家具がそれまで築いてきた顧客リスト(会員情報)をもとに、戦略を練り直していたら?
あなたのビジネス(商売)のポジショニングは正しいか?
あなたのビジネス(商売)に置き換えるといかがでしょうか?
あなたが扱う商品やサービスについて、
- お客様は、あなたからしか手に入らないと考えていますか?
- お客様は、その商品やサービスを考えたときに真っ先にあなたを思い出しますか?
- お客様は、あなたがそのプロフェッショナルだと理解していますか?
- お客様は、あなたを信頼のおける販売者だと評価していますか?
すべてがイエス!になれば、あなたのポジショニングは成功しているといえるでしょう。
もし、ひとつでもイエスにならないようであれば、
- 独自性があるか?
- 品質は高いか?
- 見せ方や伝え方は正しいか?
をもう一度検証して下さい。
多くの場合、あなたが考えているほどに、お客様はあなたを理解していません。その時は、しっかりと、分かり易いメッセージを届けることでポジショニングを合致させることが可能なケースは多いものです。
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