From:葛西義弘
お客さんがいない開店前のイタリアンレストラン。
太陽の光がやわらかく注ぎ込む静かな店内で、アンティーク調のテーブルを挟んで二人の男が向かい合って座っていた。一人はレストランのオーナーシェフ、それともう一人は私。
えっ? これって普通?
「えっ? 葛西さん。これって、普通ですか?」
オーナーシェフに聞かれたこと。
私たちにとっては普通だけど、普通はそうでないみたい。
それはホームページを作るときに、依頼者の「信念」や「価値観」のヒヤリング。それが当たり前だと思っていたので、久しぶりに「えっ?」と不思議そうな顔をされて、「ああ〜、そうか」と思いました。
新しく作りましょう。
ここ一年で新規来店が落ち込んでいる相談を受けていて、いろいろ問題点を確認していくと、Facebookはマメに更新してる。飲食店選びのポータルサイトにも広告を出している。でも、やはりホームページが弱いなということになり―――たいていはそういう話に落ち着く。そもそも、それが心配で私たちに相談するのだから―――ホームページを新しく作りましょう、と言うことになり。
今のホームページは、けっこうオシャレに作り込んであって―――当時、デザインにすごくお金をかけたらしい―――リニューアルという希望もあったのですが、結局はイチから作ることに。。
その理由は二つあります。
一つはホームページの基本設計が古いこと。それと、もう一つはオーナーの信念が伝わってこないからです。
基本設計が古い
5〜6年くらい前に作ったらしいんです。パッと見はオシャレなイタリアンレストランのホームページなんだけど、いかんせん基本設計が古すぎる。これじゃ、今どきのWordPressで作ったホームページには適わない。Facebookで記事を上げても、ホームページ本体に蓄積されないのでSEOにも効果がない。でも、ここで伝えたいのは別のことなので、基本設計の話はこれくらいにして。。。
オーナーの信念が伝わらない
人の心を突き動かすのは情熱ですよね?
チェーン店と違って個人経営の店の場合、とくにお客さんの来店行動を促すのは料理や雰囲気だけでなくオーナーの人柄や言葉に表れる信念や価値観だと思います。
このレストラン(個人経営)は一定の固定客がいるそうですが、そういう人はすでに料理や雰囲気、オーナーの人柄や言葉に触れて、体験して、共感してファン(固定客)になっているはずなんです。ところが新規客には体験がない。体験の代わりに信念や価値観だけでも伝え、来店行動につなげたい。だから、信念や価値観を言葉にしてホームページから伝えることが必要なんです。
今使っているホームページでは、そのことが伝わらない。Facebookでも飲食店選びのポータルサイトでも伝えているのはこだわりのメニュー情報ばかり。
こだわりはだれの都合?
今は料理にこだわりがあるのが当たり前。こだわりの内装、こだわりの外観、こだわりの演出。「こだわり」と表現するのが普通になり過ぎた今だからこそ、こだわりの先にある、「そのこだわりは、私にとってどんなメリットがあるの?」というお客さんの期待にあなたの言葉で答える必要があるのではないでしょうか?
「こだわり」は店側の都合であって、お客さんの都合ではないですからね。お客さんが求めるのは美味しい料理を食べたとか、素敵な時間を過ごしたとか、あなたの価値観に触れて最高の体験をすることだと私たちは思っています。
だから、信念や価値観をホームページから発信したい
顧客はあなたがどうなろうと気にしない。きつい言い方かもしれないが真実だ。あなたの会社がどうなろうと気にしない。あなたの製品やサービスがどうなろうと気にしない。顧客が気にかけるのは自分のこと、自分の夢、自分の目標だ。彼らの目標達成を手助けすれば、もっと注意を払ってもらえる。
引用:カーマイン・ガロ『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』より
いくら頭の中で思っていても、形にしなければ伝わらない。
あなたが何を大事にしてレストランを経営しているのか、お客さんにどんな価値観を提供したいのか、それがどんなに素晴らしい体験になるのか、このことを引き出すために「信念」や「価値観」を聞いています。ホームページ制作には重要なヒヤリングだと思っています。
おしまい。
追伸。
予定時間を大幅にオーバーしての打ち合わせになり、スミマセン。あなたの信念や価値観をちゃんと伝えられるホームページを作りますよ。どんどんファンを増やしていきましょうね。
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