あなたはブログ記事を書いていて、
- このあと、何を書こう、、、
- この漢字はこれでいいんだっけ?
- この文章でおかしくない? 伝わるかな、、、
なんて考えて、手が止まってしまうことはありませんか?
結論から言うと、書く手を止めてはいけません。手を止めると確実にそれ以上の時間をロスして効率が悪くなります。だから、ライティングと編集は別の作業と考えて、まずはライティングだけに集中してください。
ここでは、なぜライティングと編集を分けて考えなければいけないのか、その理由をお話します。
ライティングしながら編集もして「書くのに時間がかかってしまう」と悩むのは、運転に例えるとアクセルを踏みながらブレーキも踏んでいて、「何で前に進まないんだろう?」と言っているようなものです。
まず、村上春樹さんの小説に出てくる主人公・天吾のライティング作業のひとコマを紹介します。
天吾のライティングテクニック
次におこなうのは、その膨らんだ原稿から「なくてもいいところ」を省く作業だ。
余分な贅肉を片端からふるい落としていく。削る作業は付け加える作業よりはずっと簡単だ。その作業で文章量はおおよそ七割まで減った。
一種の頭脳ゲームだ。増やせるだけ増やすための時間帯が設定され、その次に削れるだけ削るための時間帯が設定される。
そのような作業を交互に執拗に続けているうちに、振幅はだんだん小さくなり、文章量は自然に落ち着くべきところに落ち着く。
引用:村上春樹著『1Q84』より
天吾はまず最初にひたすら書きます。書いて、書いて、書きまくって文章を増やせるだけ増やすのです。そして目一杯膨らんだ原稿から「なくてもいいところ」をひたすら省きます。削って、削って、削れるだけ削って文章を落ち着かせます。
これはプロの執筆家の作業手順を示したもので、小説家だけでなく、コピーライター、セールスライター、エッセイストなどモノを書く人は必ずライティングと編集を分けて考えます。
どういうことかというと、自分の書いた文章をワンセンテンスごとに正確性などをチェックしたり、表現をチェックしたりしないということです。
プロはライティングの手を止めることを嫌います。なぜなら、どんなに才能があって経験豊富なプロであってもライティングにおける集中力の大切さを知っているからです。集中力が続く限り、書けるだけ書いてしまおうと考えるのです。
集中力の勢いに乗る
現代人の集中力は8秒しか続かない。これは金魚の9秒を下回る
参考:DIAMOND online『現代人の集中力持続は金魚以下!IT進化で激減』
なんと、米マイクロソフトの実験によると現代に生きる私たちの集中力は金魚以下!
でも、思い当たるフシはあります。よほど強い意志をもって遠ざけておかないと、すぐにスマホに手を伸ばしてメールをチェックしたり、FacebookやTwitterで友達の投稿をチェックしたり、、、これらはまず、仕事と関係のないことばかりです。
それに、今どきのライティングはパソコンを、それもインターネットにつながったパソコンを使います。これも誘惑の宝庫ですよね。リサーチという大義名分を抱えてネットサーフィンを始めてしまい、気になる話題を行ったり来たり、、、結局、何も見つからないまま時間だけが過ぎる、こんなことを繰り返す人はあなたが考えているよりもはるかに多いです(笑)
だから、手が動いているときはそのまま集中力の勢いに乗って、手を止めないようにひたすら書きまくるのです。
アクセル全開で進んだ方が、ストップ・アンド・ゴーを繰り返すよりも早く目的地に着けます。そして、かえって燃費効率が良かったりします。それと同じでライティングでも一気に書いてしまうことで時間と労力を短縮することにつながります。目的が早く達せられれば別の作業に着手したり、しっかりと休んで充電を図ったり、プラスになることが多いですよね。
こんなことを書くとおかしいかなとか、恥ずかしいかな、と思っても投稿するまでは誰もあなたのブログ記事を見れません。見ているのは自分一人。だったら、一気に書いてしまって、いらないところやおかしなところは後から削ればいいのです。
とにかく、集中力の勢いに乗ってひたすら書き続けます。
編集はブレーキ
運転に例えるとライティングがアクセルで編集はブレーキです。
誤字脱字をチェックしたり、文章の構成を見直したりするのがブレーキを踏む行為になるのです。
すこし振り返ってみてください。
あなたがパソコンでブログ記事を書いているとして、ほぼ条件反射で「デリート」や「バックスペース」キーを叩いて誤字脱字などを直していませんか?無意識のうちに、スクロールキーで文章全体を見直したりしていませんか? そして、そこで手が止まってしまうことも多いはず。
何気なくやってしまうこの編集作業、これが作業効率を落とす原因なのです。これはライティングと編集では違う集中力を使っていて、集中力の切り替えに失敗することで起こる現象です。
コンテンツ制作の黄金比率
ドラマやバラエティーのようなテレビ番組のコンテンツ制作と同じように、ブログ記事を書くのも大きく3つの作業に分けることができます。
- リサーチ・・・書くための材料を集める作業(信頼のおける客観的データや読者にわかりやすいアナロジーなど、あなたの主張を裏付ける情報を集める作業)
- ライティング・・・集めた材料をもとに文章を組み立てる作業(あなたが読者に伝えたいことは何なのか、テーマにそってあなたが考えていることをすべて書き出す作業)
- 編集・・・組み立てた文章を磨き上げる作業(コンテンツ、作品として仕上げる作業)
リサーチが不足していればコンテンツの正確性に欠けるうえにわかりづらい。ライティングが不足していれば伝えたいことが伝わらない。編集が不足していればメッセージがぼやけて面白みに欠ける。
だから、3つの作業での役割を理解してライティングに取り組む必要があります。
そして、時間や労力のペース配分としての黄金比率が、
- リサーチ・・・40%
- ライティング・・・40%
- 編集・・・20%
テレビでも映画でも面白いとされているものはこの黄金比率が守られています。
もし、あなたがあまりリサーチをしないですぐにライティングを始めているのであれば、それもライティングと編集を同時に行っているのであれば、黄金比率を意識してみてください。
これだけでもグッとブログ記事を書くスピードが上がるはずです。
それでも手が止まってしまうときにやるべきこと
それでも、どうしても手が止まってしまうときは、、、
関係ないことでもいいので、ひたすら書き続けて手を止めないでください。パソコンならひたすらタイピングです。デタラメでもなんでも書き続けることで手が刺激され、刺激が脳に伝わり、新しい気づきやアイデアが生まれることもあります。そうしたら、新しい気づきやアイデアもひたすら書きとめていきます。
そうして、とにかく、ひたすら文章を増やし続けます。リサーチしたこと、思い浮かんだことなどテーマに沿ってひたすら書いて書いて書きまくります。
誤字脱字など一切気にせずに勢いをつけて、アクセル全開で書けるだけ一気に書いてしまいます。
まとめ
ライティングと編集はまったく別の作業。
もし、あなたがブログを書いていて、
- このあと、何を書こう、、、
- この漢字はこれでいいんだっけ?
- この文章でおかしくない? 伝わるかな、、、
と、手が止まってしまうことが多いのであれば、とにかく書く。ひたすら書く。書けるだけ書いてみてください。
最後にもうひとつ、村上春樹さんから引用します。
木の塊を手に取ってじっと長い間見ていると、そこにどんなネズミが、どんなかっこうで潜んでいるのか、そいつには見えてくるんだよ。
それが見えてくるまでにはけっこう時間がかかった。しかしいったんそれが見えたら、あとは彫刻刀をふるってそのネズミを木の塊の中から取り出すだけだ。
そいつはよく言っていたよ。『ネズミを取り出す』ってな。
そして取り出されたそのネズミは、本当に今にも動き出しそうに見えるんだ。
引用:村上春樹著『1Q84』より
後から削ることを考えたら最初に大きな塊を作っておいた方がいい。書きたいテーマについて大きな塊を作ってから、要らないモノを削り取っていく。そうすると残ったモノが伝えたい本物のテーマに落ち着く。
これが結局、素早くブログ記事を書くためのコツでもあるのです。
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