あなたはファーストペンギンという言葉を聞いたことがありますか?
大胆にリスクを取って大きな利益を得ることの意味で肯定的に使われがちですが、この言葉を正しく理解していないとビジネスの危険信号になるかもしれません。
というのも、、、
ファーストペンギンとは
ファーストペンギンとは、一番目に海の中へ飛び込んで、たくさんのエサを食べられるペンギンのこと。
もともと慎重な性格のペンギンにとって、誰よりも先に海に飛び込むのはとても勇気のいる行動です。というのも、海の中ではシャチやアザラシが、大好物のペンギンが飛び込んでくるのを待ち構えているかもしれないからです。
真っ先に食べられてしまう可能性が高いので、多くのペンギンは一番目を躊躇します。その中で、勇気を出して最初に飛び込めるペンギンが誰よりも多くのエサにありつける、というわけです。
最初に飛び込んだペンギンが安全だとわかると、ほかのペンギンも飛び込み始めます。そして、エサがなくなったころに飛び込むような、行動の遅いペンギンは飢え死にしてしまいます。
つまり、ファーストペンギンはハイリスク・ハイリターンですね。
これをビジネスの世界に置き換えて「勇気ある挑戦ができる者」として、「ファーストペンギンになって大きな成功を掴め」と起業を勧める人がいます。
起業家はファーストペンギンになってはいけない
これはまったくの誤解です。ほとんどの起業家はファーストペンギンになってはいけません。
あなたのやりたいことが宇宙ロケットの開発や iPS細胞の実用化など、新技術や高度な知識を活かしたベンチャービジネスであればファーストペンギンには大賛成です。ぜひ、大きな社会的使命として取り組んでください。とても大事なことだと思います、、、
でも、そうでなければファーストペンギンになってはいけません。なぜなら、普通の起業家が外敵に食べられるほどのダメージを受けてしまったら、立ち直るのがとても難しいからです。
実務的な起業家を目指すのであれば、避けられる危険は避けるべきで、自分の事業や経営に一か八かの危険な賭けを選択してはいけません。
失敗しても何度も立ち上がる?
「ここはペンギンの世界じゃない。起業に失敗しても死ぬわけじゃないし、また挑戦すればいい」
「事業の失敗や破産を経験して成功者した人は大勢いる」
このような反論がありそうですが、、、
そう、たしかに失敗を糧にして成功した人はいます。
ディズニーの生みの親のウォルト・ディズニーや、フォード・モーター創設者のヘンリー・フォードなど、破産を経験してから大きな成功を収めました。アメリカの現大統領の、あのドナルド・トランプだって、破産経験者です。
でも、あなたの周りの個人事業主や中小企業で事業の失敗や倒産・破産から成功した人がどれだけいるでしょうか?
失敗を糧にして成功した人よりも圧倒的に、失敗して立ち上がれない起業家のほうが多いです。特別な才能や大きな社会的な使命があれば周りが資金援助をしてくれたり、失敗しても立ち上がる機会を用意してくれます。
そう考えると、商売を目的とした起業の場合、避けられる危険は避けたほうがいいと思うのです。間違っても一か八かの危険な賭けを選択してはいけませし、できるだけ確実な道を選んで成功を目指してほしいと思います。
では、起業家が選ぶべき成功への近道とは?
最も確実で簡単な方法は、成功のパターンをなぞることです。
ペンギンでいえば、安全を確かめたうえで2番目に飛び込んで、まずまず十分なエサを食べるやり方です。
世の中は成功事例と失敗事例で溢れていて、それぞれが研究され、パターン化されています。その成功したパターンをあなたのビジネスに落とし込めばいいのです。
ちなみに、国税庁の調査によると、新しく開業するビジネスで5年後の生存率は14.8%、つまり100社に14社しか生き残っていないそうです。残りの86社は倒産で、年数がたてば、この数字はもっとシビアになります。
どうして倒産するかといえば、たいていは成功のパターンから外れるのが原因です。たまたま上手くいくことはあっても、成功を持続するにはそのような行動が必要ですからね。
成功のパターンを知るのは大事ですし、起業家が選ぶべき成功への近道とは、成功のパターンをなぞって大量行動を起こすことです。もし大量行動の中のひとつを失敗しても、ほかの多くの行動で十分に取り返せます。だから大量行動は必須です。
まとめ
もしあなたの起業する目的が宇宙ロケットの開発や iPS細胞の実用化などの社会的な使命であれば、ファーストペンギンの精神で頑張ってほしいと思います。そのような人類の進歩には大賛成です。
でもそうでなければ、ファーストペンギンになってはいけません。成功するためには、避けられる危険は避けて、できるだけ安全運転で確実に前に進んでほしいと思います。間違っても、一か八かの危険な賭けを選択してはいけません。
成功に向けて、先人の示した成功のパターンをなぞって大量行動を起こしていきましょう。
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